就業規則を監督署へ届出る際に、従業員の過半数から信任を得て選ばれた代表者が、就業規則について意見を記した書面を添付する必要があります。
また、従業員の過半数で構成される労働組合がある場合には、労働組合の意見書が必要となります。
なお、この意見書には、労働者を代表する者の署名または記名押印をする必要があります。
意見書の宛先ですが、監督署に届出を行うことから、労働基準監督署宛として作成される会社を時折見かけますが、「会社に対して従業員代表が意見を述べる」ための文書であるため、正しくは会社宛として作成することになります。
労働基準監督署に届出を行う際には、就業規則と従業員代表の意見書のほかに、就業規則(変更)届を添付します。この就業規則(変更)届は労働基準監督署宛となります。
「従業員代表の意見書に何を書けば良いのですか?」と従業員代表の方から相談を頂くこともあります。
あくまでも意見であるため、〇〇を書いてはダメとか、〇〇と書くのが望ましい、といったことはありません。
とは言え、会社宛ての意見書として提出するにあたり、他社の事例のようなものを知りたい従業員代表の方がいるのも事実です。
よって、私が過去に見たことのある意見の内容をご参考までにご紹介いたします。
・休日日数の増加を検討してください
・定期昇給制度の導入を希望します
・就業規則に従って誠実に勤務します
・有給休暇を取りやすくする取り組みを検討してください
・特にありません
これらはあくまでの他社事例のひとつです。
会社への意見を正式に文書として残せる機会ですので、忌憚のない意見であっても宜しいかと思います。
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